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VDT症候群と歯科治療:デンタルサロンナチュール銀座が考える根本的アプローチ

2025年8月18日

VDT症候群と歯科治療:デンタルサロンナチュール銀座が考える根本的アプローチ

VDT症候群とは何か

VDT(Visual Display Terminal)症候群とは、コンピュータのディスプレイなど表示機器を長時間使用することによって生じる、目・身体・精神の症状群を指します。厚生労働省は2019年に「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」を策定し、現代の重要な健康問題として位置づけています。

厚生労働省ガイドラインより(令和元年7月12日 基発0712第3号)

「情報機器作業を行う労働者の範囲はより広くなり、作業形態はより多様化している」 「情報機器作業に従事する者の心身の負担を軽減するためには、事業者が作業環境をできる限り情報機器作業に適した状況に整備するとともに、情報機器作業が過度に長時間にわたり行われることのないように適正な作業管理を行うことが重要である」

さらに、ガイドラインでは情報機器作業における身体的な特徴を**「拘束性」**という言葉で表現しています:

「情報機器作業においては、画面からの情報を正確に得るために頭(眼)の位置が限定されること、さらに、特にキーボードからの入力においては、手の位置も限定されることから、身体の動きが極端に制限されることによる」

一般的には眼精疲労や肩こりに注目が集まりがちですが、私たちが最も重要視しているのは、VDT症候群が口腔と全身に与える根本的な影響です。

 

デンタルサロンナチュール銀座の視点:なぜVDT症候群が歯科問題なのか

私たちが注目する「見えない変化」

多くの患者様が来院される時点で、すでに口腔内には様々な変化が起きています。

しかし、これらの変化の多くは従来の歯科診療では「結果」として扱われがちです。

私たちの考察では、VDT症候群による影響は以下の段階で進行します

  • 姿勢の変化 → 筋バランスの変化
  • 筋バランスの変化 → 骨格の微細な変形
  • 骨格の変形 → 歯槽骨の形態変化
  • 歯槽骨の変化 → 歯の位置・角度の変化
  • 歯列の変化 → 噛み合わせの変化
  • 噛み合わせの変化 → 顎関節への負荷増加

 

従来の歯科治療の限界

一般的な歯科治療では、「歯が痛い」「詰め物が取れた」「歯並びが気になる」といった症状に対して、その部位の治療を行います。
しかし、根本的な原因であるVDT症候群による姿勢・骨格の変化が解決されていなければ、治療効果は限定的になってしまいます。
これは、外反母趾の患者様に対して、痛みを取るためだけの治療を行い、歩き方や靴選びを改善しないのと同じことです。

 

当院独自の考察:持続的微弱力の蓄積理論

歯は「生きた組織」である

歯は骨と同様、持続的な力に対して適応しようとする特性があります。
強い力が短時間かかるより、微弱な力が長時間持続することの方が、歯の移動や歯槽骨の改造により大きな影響を与えることが分かっています。
VDT作業中の以下の状態は、まさにこの「持続的微弱力」を歯に与え続けています:

  • TCH(歯列接触癖):通常1日17分程度しか接触しない上下の歯が、2.5時間も接触し続ける
  • 前傾姿勢:頭位の変化により、顎の位置が本来とは異なる位置に固定される
  • 筋緊張の持続:同一姿勢の維持により、咀嚼筋群が緊張し続ける

 

骨は習慣を覚えている〜Wolffの法則から見る口腔への影響

Wolffの法則をご存知でしょうか?これは「骨は加わる力に適応して構造を変える」という骨の基本的性質を表した法則です。歯を支える歯槽骨も例外ではなく、歯根の位置と連動して顎骨(歯槽骨)の形も変形します

しかし、歯の硬組織(エナメル質・象牙質)には適応能力がありません

不適切な力が継続的にかかると、歯は適応するのではなく、すり減るか、欠けるか、割れるかという破壊的変化のみが起こります。

なぜこれが重要なのか?

歯槽骨の変形は、将来の治療に深刻な影響を与えます。
歯を失った時に補填する材料(インプラントや入れ歯)の座りが悪くなるため、
使い心地が悪くなったり、頻繁に壊れるなどのトラブルの原因となります。
重要なことは、歯槽骨は歯があるうちにしか形を治せないということです。
「悪くなった時になんとかするからいいや」という安易な考えは早く捨てるべきです。
なぜなら、そうなった時には誰にも治せない、助けられない(苦しみを改善する意味で)状態になるからです。

 

さらに、上顎洞の形も後々厄介ごとの種になります。
子供の頃から慢性鼻炎を放置せず、良い姿勢を維持して成長発育を終えることの重要性をもっと多くの方に知っていただきたいのです。

 

次世代への影響〜姿勢は社会の質を決める

**親や身近な大人の姿を見て子は育ちます。**

だらしない姿勢は巡り巡って社会問題や人間の質の低下につながります。
なぜなら、心身は繋がっているからです。
悪い姿勢の人がネガティブな思考パターンになってもおかしくありません。
脳へ届く血流は少なからず効率的ではなくなるからです。
充分な酸素の供給が行えないということを意味します。

VDT症候群による姿勢の悪化は、単なる個人の健康問題を超えて、社会全体の質に影響を与える問題なのです。

 

運動パフォーマンスと個体差への配慮

姿勢の問題は運動をするときのパフォーマンスにも影響します。
さらに重要なのは、骨格の強靭さは遺伝的要因にも配慮する必要があるということです。
強靭な人とそうでない人が同じメニューを行うとケガにつながってしまいます。
自分の現在の体力に合った適度な運動を継続することが、老後の幸福度に大きな影響を与えるのです。
これは口腔健康においても同様で、一人ひとりの骨格的特徴や生活習慣を考慮した個別対応が不可欠です。

 

顎の位置が全身に与える影響

歯の話に戻すと、顎が大きくずれていると、首から下に影響が出ます。
顎関節は頭蓋骨の中でも非常に重要な位置にあり、その位置の変化は全身のバランスに直接影響します。
VDT症候群による姿勢の変化が顎の位置をずらし、それが首の位置、肩の高さ、背骨の湾曲、骨盤の傾きまで連鎖的に影響を与えるのです。
しかし同時に、首から下が歪んでいれば顎もずれてしまいます。
卵と鶏の関係と同じなので、全体を俯瞰する診断が必要なのです。
つまり、口の中の問題は決して口の中だけで完結しない、全身に関わる重要な問題なのです。
問題は、現代の生活習慣が歯槽骨に「間違った力」を継続的に与え、同時に歯の硬組織を破壊し続けていることです。

こんな習慣、ありませんか?
長時間の車の運転

  • 車のシートとハンドルのポジションが合っていないと、肩が上がった状態で運転し続ける
  • この姿勢により骨盤と肩甲骨が歪み、その影響が顎まで波及
  • 緊張した運転姿勢→肩の挙上→首の筋肉緊張→顎周りの筋肉緊張→食いしばり

長時間のデスクワーク

  • モニターの高さが合わないと首が前に出る
  • キーボードの位置が悪いと肩が内側に入る
  • この姿勢が続くと→首・肩の筋肉緊張→顎関節の位置変化→歯列への影響

スマートフォンの長時間使用

  • 下向き姿勢の継続→頸椎カーブの変化→顎の位置変化
  • 集中による無意識の食いしばり→歯槽骨への持続的圧力

これらの習慣による「緊張時間の蓄積」は、目・肩・首の筋肉や関節に影響し、最終的に顎周りの筋肉緊張を引き起こします。顎周りの筋肉は直接噛み合わせに関与するため、習慣的な姿勢の歪みが、歯槽骨の形態変化と歯の破壊的変化を同時に引き起こすのです。
一度この構造的変化が定着すると、単純に歯並びを整えたり、すり減った歯を修復したりしただけでは根本的な解決にはなりません。なぜなら、日常習慣による骨格レベルでの変化が残っているからです。

 

デンタルサロンナチュール銀座の革新的アプローチ

1. 「時間軸」を考慮した診断

従来の歯科診療では「現在の状態」のみを診断しがちですが、私たちは以下を重視します:

  • 過去:どのような生活習慣が現在の状態を作ったか
  • 現在:症状だけでなく、根本原因の特定
  • 未来:根本原因を解決しなかった場合の予後予測

 

2. 「階層的治療」の実践

第1階層:生活環境の最適化

  • VDT作業環境の改善指導
  • 姿勢改善のための具体的メソッド
  • 筋バランス回復のためのエクササイズ

第2階層:口腔機能の回復

  • TCH改善のための認知行動療法
  • 顎関節機能の正常化
  • 適切な咬合関係の再構築

第3階層:歯科治療の実施

  • 骨格バランスが整った状態での最終治療
  • 長期安定性を前提とした治療設計
  • 予防的観点を重視したメンテナンス計画

 

3. 「予測医療」としての歯科

私たちは、VDT症候群の影響を早期に発見し、将来起こりうる問題を予測することで、治療から予防への転換を図っています。

例えば:

  • 軽度の前傾姿勢から将来の顎関節症リスクを予測
  • TCHの程度から歯の移動パターンを予想
  • 筋緊張の分布から将来の咬合変化を推定

 

当院での具体的な取り組み

革新的診断システム

  • 姿勢解析
  • 顎運動解析
  • 長期経過観察

患者様への教育プログラム

  • VDT症候群の正しい理解
  • 自己チェック方法の習得
  • 日常生活での予防法の実践
  • 治療効果の維持方法

 

症例から見える真実

当院では、従来の歯科治療では改善が困難だった症例において、VDT症候群の根本的改善により劇的な改善を得られるケースを多数経験しています。

**重要な発見は、口腔内の症状が改善されると同時に、患者様の全身の不調も軽減されることです。**これは、口腔と全身が密接に関連していることの証左であり、私たちのアプローチの正しさを示しています。

 

未来への展望

VDT症候群は、デジタル社会の進展とともにさらに深刻化することが予想されます。

私たちは、この問題に対して歯科医療の立場から積極的にアプローチし、新しい歯科医療のモデルを構築していきたいと考えています。

それは、「治療中心」から「予防・予測中心」への転換であり、「部分最適」から「全体最適」への進化です。

 

まとめ:デンタルサロンナチュール銀座からのメッセージ

VDT症候群による口腔への影響は、従来の歯科診療の枠組みでは対応しきれない複雑さを持っています。しかし、適切な理解と根本的なアプローチにより、確実に改善可能な問題でもあります。

私たちは、単に歯を治すのではなく、患者様の生活の質そのものを向上させることを目指しています。
症状の有無に関わらず、VDT作業の多い現代人にとって、口腔の健康管理は全身の健康管理と直結する重要な課題です。

デンタルサロンナチュール銀座では、あなたの未来の健康を見据えた歯科医療を提供しています。


本記事は、デンタルサロンナチュール銀座での臨床経験と研究に基づく独自の見解を含みます。個別の症状については、専門医による診断を受けることをお勧めします。

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