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歯周病は人と犬の間で感染する!家族の予防対策|

2025年1月26日

「大切な家族の健康は、適切な理解と予防から始まります」

近年の研究により、人と犬の間で歯周病関連細菌が相互に伝播することが科学的に確認されています。
特に注目すべきは、ポルフィロモナス・グラエという細菌の伝播です。
Porphyromonas gulae:
グラム陰性の偏性嫌気性桿菌。人における代表的な歯周病原因菌Porphyromonas gingivalisの亜種
として発見された犬の歯周病菌です。Gingipain という毒素を産生し歯周組織を破壊する。
残念ながら一般的なヒトの歯周病DNA検査の項目には含まれていないので注意が必要です。

私たちの日常生活を振り返ってみると、愛犬との接触は想像以上に多いことに気づきます。
食事の際に同じ食器を使ったり、寝るときに同じ布団で過ごしたり、顔を近づけて愛情表現をしたり。
ここまでは良いのですが、問題は口と口に直接濃厚接触をすることや口移しで食べ物や飲み物を与え合うことです。
これらの何気ない行動が、実はさまざまな病原菌の伝播につながっているかもしれません。

犬と人間では歯周病の病原菌は微妙に異なるものの、お互いがピンポン感染しないように飼い主は責任を持った飼育環境を整えることが大切です。
これは決して愛情表現を制限するということではありません。
むしろ、より健康的な関係を築くための第一歩といえるでしょう。

 

【日常生活の中の感染リスク】

朝、目覚めたときの愛犬からの挨拶の舐め。
食事中についうっかり使ってしまう同じスプーン。
夜、一緒のソファでくつろぐ時間。
これらの何気ない日常の中に、実は歯周病菌の伝播リスクが潜んでいます。

最新の研究では、イヌからヒトへのポルフィロモナス・グラエという歯周病関連細菌の伝播が確認されています。
この細菌は、人の歯周病との関連性も示唆されているのです。
レッドコンプレックスと呼ばれる有名な歯周病菌群がいないから安心というわけでもないのです。

 

【科学的な発見がもたらす新しい視点】
従来、私たち歯科医師は人の歯周病予防に注力してきました。

しかし、家族の一員である愛犬との関係を考慮していなかったことは、大きな見落としだったかもしれません。
センシティブな内容と捉えられかねないので、わかっていても嫌われたくないがため実際に口に出せないなんてこともあるでしょう。

例えば、歯周病の治療で苦労されている患者様がいらっしゃいます。
ご自身では徹底的な口腔ケアを行っているにもかかわらず、なかなか改善が見られないケース。
その原因の一つとして、愛犬や愛猫を含む家族との生活習慣を見直す必要があるかもしれないのです。

 

【より健康的な共生のために】

ここで強調したいのは、愛犬との触れ合いを制限する必要はないということです。大切なのは、お互いの健康を守るための適切な距離感を保つこと。

たとえば、愛犬と過ごすリビングでは、それぞれの専用スペースを設けることをお勧めします。
食事の際は必ず別の食器を使用し、就寝時もペット用のベッドを用意する。
留守中に飼い主の口に入るものを自由にできないように収納しておくことも大事です。(入れ歯、歯ブラシ、食器など)
これらは決して愛情不足を意味するものではなく、むしろより深い愛情表現といえるでしょう。

 

【意外と見落としがちな感染経路】

「愛犬のおもちゃを拾って、思わず口に含んでしまった…」 (←かなりマニアですね)
「愛犬が使っていたタオルで顔を拭いてしまった…」(←逆も然り。濡れているタオルは菌が生息しやすいです)

こんな経験をされた方は少なくないのではないでしょうか?
特に子育て中のご家庭では、赤ちゃんのおもちゃと愛犬のおもちゃが混ざってしまうことも。
これらの何気ない行動が、実は歯周病菌の伝播につながっている可能性があります。
愛犬を歯周病に罹患させなければ健康な菌の交換で済むかもしれません。ほとんどは家主からペットへの伝播でしょう。

 

【予防は難しくありません】

研究では、エリスリトールがイヌの歯周病関連細菌に対して静菌効果があることが確認されています。
しかし、それ以前に、私たちができる簡単な予防策があります。

たとえば、リビングの一角に「ワンちゃんコーナー」を設置する。
おもちゃ、タオル、水飲み用の器など、愛犬の生活用品をここに集中させることで、人との境界線が自然と生まれます。
子どもにも「ここはワンちゃんの特別な場所だよ」と教えることで、おもちゃの共有も防げます。
接し方をしっかり学ぶことでスキンシップも行えます。
間違って犬にキシリトールは絶対に使わないでくださいね!キシリトールは中毒症状を起こします。

エリスリトールは安全です。

 

【新しい愛情表現の形】

「愛犬との距離を置くなんて、可哀想…」

そう感じる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、考えてみてください。人間の赤ちゃんでも、清潔な環境で育てることが愛情表現の一つです。
同じように、愛犬との適切な距離感を保つことは、より深い愛情表現といえるのです。
口と口、お互いの唾液を直接的、間接的に口腔内に入れないこと。これだけ気をつけてみてください。

 

【より良い共生のために】

注:この記事は、愛犬との大切な絆を否定するものではありません。むしろ、より健康的な関係を築くためのご提案です。
すでに適切な環境づくりをされている飼い主様も多くいらっしゃることと存じます。

実際、多くの愛犬家の方々は、すでに素晴らしい環境づくりを実践されています。

  • 清潔なペットシートの定期的な交換
  • 食器の徹底的な洗浄
  • 定期的なシャンプーとグルーミング

これらの基本的なケアに加えて、歯周病予防の視点を取り入れることで、さらに充実した生活環境が整います。

 

【工夫次第で変わる日常習慣】

たとえば、愛犬用の新しいおもちゃを選ぶとき。
エリスリトールを配合した歯のケアができる犬用デンタルトイがあったら良いですね。
そうすると遊びながら予防ができます。
しかしながら、まだそういう商品を見つけられずにいます。
エリスリトールの歯磨きジェルはあるので、デンタルトイに塗ってあげるのは良いかもしれませんね。
(好んでもらえるかはわかりませんが)
濃厚すぎる接触を減らしながらも、同じ空間で寛ぐ時間を持つことができます。

 

【獣医師さんからのアドバイスは大切】

注:ここでご紹介する予防法は、一般的な提案です。
愛犬の年齢、健康状態、生活環境によって、最適な方法は異なります。
かかりつけの獣医師さんに相談することをお勧めします。

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