2024年9月3日
口臭に悩む人は多く、特に毎日の口腔ケアを怠らずに行っているのに、どうしても口臭が消えないと感じる方もいるのではないでしょうか?
身近な人や電車の中などでたまらない悪臭を放っている人と遭遇することもあると思います。
このような場合、表面的なケアだけでは解決できない根本的な問題が隠れていることが考えられます。
その代表的なものが「歯周病」や「バイオフィルム」です。
この記事では、口臭の原因を徹底的に解明し、その根本的な対策としての治療法を詳しく紹介します。
口臭は、口腔内に存在する細菌によって引き起こされることがほとんどです。その中でも、歯周病菌などの嫌気性菌が生成する「酪酸」という物質が強烈な悪臭の原因となります。酪酸は、特に歯周病が進行した状態で大変多く生成され、歯周組織や体内の口腔から遠い組織にも悪影響を及ぼします。
このような状況が続くと、単なる口臭の問題にとどまらず、全身の健康にも影響を及ぼすリスクが高まります。
歯周病菌をはじめとする微生物たちは、バイオフィルムという非常に強固な膜を形成し、これが細菌たちの保護バリアとして機能します。
バイオフィルムは歯や歯茎、口腔全体の粘膜にしっかりと付着してゆきます。ある程度量が増えてしまうと、通常の歯磨きやデンタルフロスでは完全に除去することが難しくなってゆくのが現実です。
このバイオフィルムの存在が、歯周病を悪化させ、結果として「マウスウォッシュ」や「ガム」などで簡易的に誤魔化したところで、強烈な口臭が改善されない主な原因となっています。
さらに、歯周病菌が引き起こす口臭は、単なる不快感だけでなく、自他ともに心理的なストレスや対人関係の問題を引き起こす可能性もあります。
特に、自分では気づきにくい口臭が他者にどのような影響を与えるかを考えると、早急な対策が必要であることがわかります。
そして単なるニオイの問題だけではなく、大切な人や犬猫などのペットへ感染するという側面も是非知っておいていただきたいです。
口臭を根本的に改善するためには、まず歯周病を引き起こすバイオフィルムを破壊することが不可欠です。
このステップを踏まえた上で、以下の習慣を継続することが推奨されます。
1:プロフェッショナルケア
2:ホームケア
3:生活習慣の改善と維持
1. <プロフェッショナルケアの重要性>
– 歯科医院で行われる超音波スケーリングやエアフロークリーニングは、バイオフィルムを効果的に破壊するための最も確実な方法です。超音波スケーリングでは、歯周ポケットに隠れているバイオフィルムを細かく破砕し、取り除くことができます。エアフロークリーニングでは、専用の超微粒子エリスリトールパウダーと水流を使用して、歯表面のバイオフィルムを効果的に除去し、薄く張り付いた細菌の温床を一掃します。定期的にこのようなプロフェッショナルケアを受けることで、歯周病や口臭再発を効果的に予防します。
2. <ホームケアの強化>
– 日常的なオーラルケアとして、毛束が密集したフラットまたはラウンド毛の歯ブラシ(毛の先端が尖った歯ブラシは密集しません)
ワンタフトブラシ、デンタルフロスを活用し、歯や粘膜の表面、歯と歯の間や歯茎の隙間に潜む歯垢(バイオフィルム)を徹底的に取り除くことが重要です。特に、バイオフィルムを効果的に除去するために、口に水を含みながら歯磨きを行う『水磨き』、研磨剤や発泡剤が含まれない歯磨きペーストや洗口液を使用することをお勧めします。それらは電動歯ブラシとの相性も良く、エナメル質や歯根を傷つけません。また、歯ブラシの使い方にも注意が必要で、押し付けてゴシゴシと大きなストロークで磨くのではなく、毛束が密集した状態を維持できているギリギリの圧で(毛が開く寸前)歯ブラシの幅におさまっている歯だけ狙って磨く。歯茎の境目に毛先向け毛先を歯肉溝を入れ、小刻みに動かす。さらに歯は湾曲した形状なので、「毛先を歯肉と逆向きに向けて噛む面に向けて磨く。毛先をマッサージするようにブラッシングすることで、歯周ポケット内や歯の表面の細菌を物理的に除去しやすくなります。このように活字で説明するのは限界があります。歯の形も並びも十人十色です。是非ハンズオンでデンタルサロンナチュール銀座の歯磨き指導を受けていただきたいです。
3. <生活習慣の見直し>
– 食生活や喫煙、ストレスなどの生活習慣が口臭や歯周病の悪化を招くことがあります。
特に、糖分の高い食品や酸性の飲み物は、口腔内の細菌を増殖させる原因となります。
また、喫煙は血行を悪化させ、歯茎の健康を損なうため、歯周病のリスクを高めます。あまり知られていないことかもしれませんが、タバコの中には有害物質と、香り付けにシロップが含まれています。このシロップはかなり厄介です。加熱されて粘着質な状態かつ気体という形状(性状)。隅から隅まで届いて行くので、あらゆる悪玉菌の栄養源になるのです。歯周ポケットを形成する歯石となって炎症が継続します。また、喫煙習慣のない人への健康被害を撒き散らしていることは言うまでもありません。
さらに歯周病になっていますからますます身近な人への影響があると言うことになります。
健康的な食生活を心がけ、禁煙やストレス管理を行うことも、口臭予防には効果的です。
禁煙がストレスになると言い訳を続ける方はこの本がおすすめです!
『読むだけで絶対やめられる禁煙セラピー』アレン・カー著
補助的なものとして
4. サプリメントの利用
– 近年では、口腔内のバイオフィルムを減少させる効果が期待できるサプリメントも登場しています。プロバイオティクスやビタミンC、コエンザイムQ10などが含まれるサプリメントは、口腔内の善玉菌を増やし、歯周病菌の繁殖を抑える手助けが期待できます。これらを取り入れることで、口腔内の環境をさらに良好に保つことが可能です。しかし、注意が一つ!最初にやるべき問題に対するアプローチをせず、汚れたまんまでサプリに頼ることだけはしないほうが良いです。焼け石に水ですし、無駄なので。
<まとめ>
口臭の改善には、歯周病対策とバイオフィルムの破壊が不可欠です。口臭は、単なる口腔ケアの不足ではなく、根本的な歯周病の進行が原因であることが多いのです。したがって、定期的な歯科受診と日々の徹底したホームケア、そして健康的な生活習慣を続けることで、口臭を根本から改善し、清潔で健康的な口腔環境を保つことができます。また、健康的な生活習慣を維持した後は、必要な場合サプリメントを活用することで、長期的な効果を期待できます。自分が歯周病や口臭かも?と感じた方はデンタルサロンナチュール銀座へご相談ください。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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