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現場の歯科医師から見る各社アライナー矯正の比較

2024年6月9日

インビザラインジャパンフォーラム2024

Invisalign Japan Forum 2024に参加しました。
アライナー矯正を大切な人に進めるとしたらやはり『Invisalign』一択です。

様々なアライナーが氾濫しています。
アライナー矯正について具体的に解説します。

<はじめに>

デンタルサロンナチュール銀座では、様々なマウスピース矯正(アライナー)を取り扱っています。

今回は、それぞれのマウスピース矯正の特徴や利点、欠点について詳しくお伝えします。

◯インビザライン(Invisalign)

インビザラインは、最も推奨するマウスピース矯正です。
その理由は、インビザラインの持つ特許技術と、長年の研究に基づいた素材「SmartTrack」にあります。

インビザラインの利点

2013年に発表されたスマートトラック(SmartTrack)は、歯の移動に必要な「やさしく、かつ持続的な力」を達成するために開発されたアライナー素材です。この素材は、以下の特性を兼ね備えています。

  • 適切な剛性: 歯の移動を効率的に行います。
  • 少ない応力緩和: 力の持続性が高いです。
  • 高い弾性: 歯に優しくフィットします。
  • 高い弾性歪みエネルギー: 力を均一に分配します。

 

加えて、スマートトラックは以下の特徴も持ちます。

  • 高い熱成型性
  • 高い装用感、快適性
  • 高い耐久性

 

スマートトラックは、インビザライン独自の素材です。
ポリウレタン素材とポリエステルを組み合わせた独自の特許構造を持ち、他のアライナー素材とは一線を画します。
スマートトラックの特許はあと9年は維持されます。その間他社は同じ素材は使えません。

その間にインビザラインは更なる進化を遂げるでしょう。

素材だけを比較してもインビザラインは最も信頼できるマウスピース矯正と言えます。
他にも「インビザライン」は他社の追従を許さないほどの優れた製品特性、インビザライン社のイノベーションがあります。
しかし、最も重要なのは、しっかりモニタリング(定期管理)を行うこと、患者教育をしっかり行うこと、治療計画を綿密に設計することです。
アライナー矯正はショッピングではありません。費用のみで選択して後悔の内容にしていただきたいと思います。

インビザラインの欠点
新規症例数でカウントされるステータス制度があります。1年間の新規症例数が多いほど技工料金の割引がある仕組みです。

ステータスを上げるために一人の歯科医師のアカウントにでは管理できない数の症例を獲得するための広告PRをしている歯科医師が出ている状況です。本来は素晴らしいメーカーなのですが、使用する歯科医師によって品質を下げている場合もあります。
とても残念なことです。

◯インビザライン以外のマウスピース矯正

インビザライン以外のマウスピース矯正も取り扱っていますが、これらは全て後発メーカーの製品です。
インビザラインはアメリカの製品です。アメリカの特許期限は20年です。
後発メーカーのほとんどはインビザラインの20年以上前の特許技術を使用しています。
以下に各社の特徴をまとめました。


<後発各社のマウスピース矯正の特徴>

 

製品名 利点

欠点
(実際に起きたこと)
メーカー名
原産国
GCトランスクリア
GC
日本
国内最大手の歯科メーカーが提供

強度が高く壊れにくい

ノルマや手数料なし
比較的納期が早い

プランが制限されている

(例:10ステージの上が20ステージ)

ローコストマウスピース矯正
スマイルアンドトゥース
日本
複数の契約パターンがあり

クリニックの負担が比較的少ない

シミュレーション費用が安価

治療計画に歯科医師が介入できない

リテーナーの強度が弱い
納期に時間がかかる
利益率はあまり良くない
費用が高額になりやすい

キレイライン
シープメディカル
シープメディカルテクノロジー
日本
初回にホワイトニング剤が付く

技工士と直接連絡が可能

高額な集客手数料

契約率のノルマがある

納期に時間がかかる

クリニックの負担が大きい

患者の費用感の錯誤が大きい

口元は引っ込まない

抜歯症例は不可
臼歯のクロスバイト不可
最後臼歯の遠心移動はできない
機能面の問題が残る可能性

スマイルTRU
成田デンタル
アメリカ
部分矯正に対応

資格がなくても取り扱い可能

高額な技工代金(PR会社がいるため)

納期が遅い

優位性が見られない

Hanalove
hanalove
中国
希望する患者がいないため症例なし 症例なしなので不明
技工代が高額公式サイトに当院は掲載されていない
Zenyum
Zenyum japan
シンガポール
患者をサイト経由で紹介
専用アプリで相談可能
安価
収益性がない

治療経過を非医療スタッフが管理

担当歯科医師の指示が通らない

クリニックの高額医療機器、材料等を無償で提供しなければならない

Zenyumスタッフの対応が煩雑でアポミスが多い

虫歯や歯周病管理の費用でトラブルが発生する


◆キレイラインの広告ビジネスの問題点

キレイラインは、その広告ビジネスモデルにおいて多くの問題を抱えています。
以下にその詳細を説明します。

広告経由での高額な手数料

キレイラインは、広告と連動した予約サイトを運営しており、そこからクリニックに患者を紹介することで高額な手数料を徴収しています。
クリニックの予約システムとは別のものです。

ダブルブッキングや予約枠の修正が必要な時に患者と連絡が取れないなどの問題が生じやすいです。
また患者がなんらかの治療の契約するかどうかに関係なく、高額な紹介手数料が発生します。
この手数料は非常に高額であり、クリニックの経営を圧迫する要因となっています。

契約率のノルマ

キレイラインは、提携クリニックに対して契約率のノルマを課しています。
3ヶ月毎の査定期間中のキレイラインの契約率50%のノルマを達成できない場合、クリニックに対する手数料が約2倍に跳ね上がります。
査定内容は契約率だけで判断され、そもそも適応症であるかどうかは等は含まれていません。
これでは患者にとって不利益になるような契約が発生しやすくなります。
当院はそれを好まないため、実際にキレイラインで安全に治療可能な症例は約25〜30%程度です。
その中で実際に契約していただけるかどうかが問題となります。
矯正治療に対する費用感に大きな誤解を持った状態で来院される方が多く、事実をもとにした正確なカウンセリングを行うとさらに減ります。
このため、クリニックはノルマを達成するために無理な契約を結ぶことが求められ、結果的に経営が悪化するリスクが高まります。

広告と実際の治療内容のギャップ

キレイラインの広告は、治療の適応範囲や効果について誤解を招く内容が含まれていることがあります。
広告では何でもできるように見えますが、実際には適応症例が限られており、特に機能面での問題が残ることが多いです。
例えば、大臼歯の遠心移動はできず、部分矯正のみが対象となるため、患者の期待を裏切る結果になることがあります。

追加費用の発生

キレイラインでは、追加修正のたびに費用が発生します。
広告にはこの点が小さく記載されているため、患者が予期しない追加費用に直面することが多いです。

このため、最初に提示された費用が安くても、最終的には高額な治療費がかかることがあります。

治療計画は担当歯科医師ではなく技工士が作成

キレイラインでは、技工士がシミュレーションを行い、歯科医師がそれに従って治療を進めます。

技工士との直接コミュニケーションは可能ですが、歯科医師の指示をすべて技工士が反映できるわけではありません。


◆Zenyumの問題点

Zenyumは、一見すると便利なサービスを提供していますが、そのビジネスモデルには多くの問題があります。

以下にその詳細を説明します。

収益性がない

Zenyumのビジネスモデルでは、クリニックに対する支払いが非常に少ないため、収益性がありません。
これは、クリニックが提供する治療に対して適正な報酬が得られないことを意味し、クリニックの経営を圧迫する要因となります。

再診療なしでクリニックが無償提供?

Zenyumでは、クリニックが再診療なしで材料を提供しなければならない状況が発生します。患者は治療費をZenyumへ振り込みます。
予約をとってチェアを開放し、歯科医師が専門的な知識と技術を提供するのです。再診療もない、診療報酬もわずかとなると、
クリニックにとって非常に大きな負担となり、経済的な面で大きなマイナス要因となります。
通院しなくて良いを謳っているため正確なモニタリングが行われていないに等しくなります。
患者の治療経過を適切に管理することが難しくなります。

治療経過を非医療スタッフが管理

Zenyumでは、治療経過を非医療スタッフが管理しています。

これは、患者の治療に対して適切なフォローアップが行われないリスクを高めます。

また、非医療スタッフが治療計画を管理するため、治療の質が低下する可能性があります。

担当歯科医師の指示が通らない

Zenyumの治療計画は、Zenyum所属の歯科医師が作成します。

このため、実際に治療を行う担当歯科医師の指示が反映されないことが多く、治療に齟齬が生じることがあります。

例えば、IPR量が不適切であったり、患者の予約管理が煩雑になることがあります。

アポミスが多い

Zenyumのクリニック外部スタッフによる対応が煩雑であり、その結果、アポイントメントのミスが多発しています。
これは、患者にとってもクリニックにとっても大きなストレスとなります。

虫歯や歯周病管理の費用でトラブルが発生する

クリニック側が虫歯や歯周病の管理が必要な場合、有償で治療を行うことが規定されていますが、患者が「クリニックにお金を取られた」と感じてクレームになるケースが多いです。

このため、治療の進行が妨げられることがあり、患者との信頼関係が損なわれるリスクがあります。

現在の契約状況

現在、デンタルサロンナチュール銀座ではZenyumとの契約を継続していますが、現在送客はほぼありません。
当院からの推奨はしていません。

実際使用してみて仕上がりや治療計画の精度に問題がありました。
また患者のコンプライアンスに問題が生じやすく、満足のいく結果を提供することが難しいと感じています。


◆モニタリングの重要性

矯正治療において、モニタリングは非常に重要です。

モニタリングを適切に行うことで、治療計画が順調に進んでいるか、問題が発生していないかを確認することができます。

このため、モニタリングは必ず担当歯科医師が行うことが重要です。

担当歯科医師がモニタリングを行うことで、患者の治療経過を正確に把握し、必要に応じて迅速に対応することができます。

これにより、治療の質を高め、患者に安心して治療を受けていただくことができます。

 

◆まとめ

デンタルサロンナチュール銀座では、最良の治療を提供するために、最新の技術と設備を導入し、患者の皆さんの健康を第一に考えています。

<患者さんへのメッセージ>

矯正治療は、重要な医療行為です。ネットサーフィンでショッピングをするような『お買い物』ではありません。
正しい情報をもとに、慎重に選択することが大切です。
広告や単に費用が安いことに惑わされず、信頼できる歯科医師のもとで治療を受けることをお勧めします。
デンタルサロンナチュール銀座では、患者さん一人一人に最適な治療を提供することを心掛けています。
疑問や不安がある場合は、遠慮なくご相談ください。

治療についての詳細な情報や相談が必要な方は、当院の初回無料カウンセリングをご利用ください。
適切な治療法を選ぶことで、安心して治療を受けていただけるよう努めてまいります。


 

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