2022年9月25日
高血圧の人は骨代謝も低下している?
「血圧高めの人は塩分を控えましょう」
塩分(Na ナトリウム)を過剰に摂取することは血圧上昇の大きな要因となります。
『塩分制限』=『減塩』は治療の基本となります。
『減塩』は単に摂取量を控えるだけでなく、余分なナトリウムを体外へ排泄することも必要です。
血圧をコントロールしているミネラルは、
Na ナトリウム
K カリウム
Mg マグネシウム
Ca カルシウム
です。
ナトリウムとペアになっているのはカリウムですが、
カルシウムやマグネシウムの適量摂取も降圧効果があるといわれています。
マグネシウムはカルシウムの吸収に深く関わっています。しかし、カルシウムに比べて必要量が体内へ吸収されにくいのも特徴です。さらにマグネシウムはストレスによって大量に消費され、汗や尿から出ていきます。
マグネシウムの3大消費要因は、
ストレス
アルコール
運動
特に運動をものすごく多くする人
毎日お酒を飲む人
萎縮性胃炎の人
上記に当てはまる人は特にマグネシウムが足りない傾向にあります。
マグネシウムはストレスで失われやすい
マグネシウムはカルシウムの動きをコントロールしている
マグネシウムはカルシウムとブラザーイオンと呼ばれ、カルシウムの拮抗物質です。
拮抗物質とはマグネシウムとカルシウム両者が対になって働くということで、どちらが不足してもうまく働けないということです。
カルシウムとマグネシウムは両者の比率が重要で、カルシウムが多くてもマグネシウムが不足していると働けないので、
マグネシウムが不足したままカルシウムを補充しないことがとても重要。
しかし炭酸水や加工品の成分表を見るとカルシウムの方が圧倒的に多いことがわかります。
さらにマグネシウムはカルシウムと比べ体内に吸収されにくく、体内へ取り込まれる際に消化管の機能に影響を大きく受けてしまいます。
また、体内に水銀が蓄積していると、マグネシウムをはじめとする有益なミネラルはさらに吸収されにくくなります。
マグネシウムは細胞膜上に存在し、
1Ca ポンプを活性化させ(Ca/Mg2+ ATPase)、
2Ca チャネルを抑制することで、
細胞内 Ca 濃度を保ちます。
筋肉の収縮などは、
カルシウムが細胞の外から中に入ってくる
ことによって起こります。
この反応性を保つために、Mg マグネシウム によってCa カルシウムが細胞の外と中で 10000:1 に保たれています。
Mg マグネシウムがゲートキーパー(門番)として、余計なCa カルシウムの流入を防ぎ、入ってきたCa カルシウムもMg マグネシウムがポンプを動かして排出します。
Mg マグネシウムが不足すると、筋肉収縮の反応性が落ちますし、Ca カルシウムが細胞内にどんどん入ってくるので、細胞は収縮しっぱなしになります。(最終的には細胞死を招きます)
この細胞の持続的な緊張が、マグネシウム不足の多彩な症状につながっています。
肩こり、首の痛み(筋緊張)、 繊維筋痛症(持続的な筋の緊張) 、気管支喘息(気管支平滑筋の緊張) 心臓(不整脈) 高血圧(血管平滑筋の緊張) 糖尿病、低血糖症(インスリン制御にかかわる) 、便秘(腸機能低下) 、偏頭痛(セロトニンバランス)
血管れん縮 (血管内皮細胞内への Ca の過剰流入による)
頭痛、高血圧 、妊娠高血圧症候群(妊娠後期に見られる高血圧とタンパク尿、子宮動脈のれん縮) 狭心症、
神経、筋肉のコントロールにカルシウムの細胞内流入が非常に重要なのですが、
実際に摂取必要なのは、カルシウムではなくゲートキーパーであるMg マグネシウムです。
マグネシウムは骨を作る骨芽細胞の調節にも必要であり、マグネシウム不足でも骨粗鬆症となります。
マグネシウム不足で高血圧にもなります。
(注:ビタミンDやビタミンKが欠乏しても骨粗鬆症になります。)
『高血圧、糖尿病のひとを見たら骨代謝に難ありを疑え』
ですので、矯正治療を行う際は要注意です。
インビザラインなどのマウスピース矯正の場合、
歯科の臨床所見として
『歯石が溜まりやすい』
この症状を見たら
◎歯間に歯石が溜まって歯が動かない。
⇨歯石除去、厳密な口腔清掃指導。
◎『骨代謝の遅れ』
⇨破骨細胞と骨芽細胞による骨代謝のペース配分を考慮したプランニング
インビザラインなどのマウスピース矯正を行う際は特にこの2点のフォローアップが大切です。
デンタルサロンナチュール銀座では、どんなマウスピース矯正の商材をご案内しても必ずフォローアップを行います。しかし安易な理由で患者さんがそれを拒んでしまうと治療成績に責任は持てません。自由診療の医療行為は保険診療の医療機関と同じではありません。保険診療はあくまでも最低限の医療行為を国民皆保険のルールの範囲内で行うことであり、
最高基準の医療行為を提供する場ではないからです。
保険診療をお奨めしていない理由はそこにあります。
歯は再生しない臓器です。
歯を支える歯槽骨はも一度失うと再生しません。
マウスピース矯正は通院要らずなどと謳う医療施設やマウスピース矯正商品は、本当に医療行為として矯正治療を提供できているのでしょうか?
そもそも歯の移動は骨の再構築なのですから、通院要らずなんて全く理解できません。
(治療経過に問題のある患者さんは、自分自身の選択基準の見直しが必要なのかもしれません。)
話をミネラルバランスに戻しますね。
1
カルシウムと同様に、マグネシウム不足は血液検査のみでは判断できません。 臨床症状から判断する必要があります。 体内マグネシウム量を評価するには、毛髪ミネラル検査、尿中ミネラル検査、そして赤血球中のミネラル濃度検査をするのが役に立つでしょう。 これらの検査は全て自費になるため検査費用が高額になります。(血液中のカルシウムが多い人は、要注意です。)
2
血液中で 低タンパク状態の場合は、胃酸や消化酵素が足りないことが多いように、カルシウム不足の症状が出たら、 カルシウムではなく、マグネシウムを投与する事が第一選択です。カルシウム単独摂取は症状を悪化させることがあります。 なのでカルシウムが添加されているような加工食品は避けた方が無難でしょう。
3
消化吸収に胃酸が重要です。 通常マグネシウムは複合体を形成しているので、(硫酸マグネシウム、クエン酸マグネシウムなど) 酸性環境下(胃酸)で分離する必要があります。
胃カメラで萎縮した細胞はわかりません。炎症で爛れているようなものは見えるでしょう。胃カメラは細胞レベルで観察するわけではないので、胃カメラで異常が発見できていないケースでも、PG1、PG2の測定値(血液検査)は萎縮性胃炎を検出することができます。萎縮性胃炎の場合胃酸の分泌が低下しています。消化力が弱いということです。
4
消化吸収に腸内環境が関わります。 マグネシウムが腸粘膜から吸収されるためにはイオン化されることが必要です。塩化マグネシウムなどのサプリメントは水に入れるだけでも解離してイオンになりやすいのですが、食物中の有機化合物に結合しているミネラルは(結合力が強いため)イオンになるために胃酸や腸内の有機酸の助けが必要です。
胃酸によってPHを下げることでイオン化しやすくなります。また、キレート化(ミネラルイオンが 2 分子から 3 分子のアミノ酸 で挟まれた状態)すると別ルートから吸収されます。
IBS(過敏性腸症候群)、リーキーガットではマグネシウム吸収は抑制されます。
ミネラルの吸収に必要な短鎖脂肪酸の生成がうまくいかないためです。
<まとめ>
1 各種検査は自費であるため高額
(1度はトライしてみる価値大)
2 カルシウム不足にはマグネシウムの補充が第一選択
3 マグネシウムの吸収には胃酸が必要
4 胃酸と腸内の有機酸が不足していると食事からのミネラルの吸収がうまくいかない
補足: 吸収を邪魔する因子
加工肉(例:肉団子、ソーセージ、ハム、冷凍餃子、冷凍焼売 etc…)
などで使用されるリン酸塩はマグネシウムとの結合力が非常に高くマグネシウムの吸収を阻害します。重金属の蓄積もマグネシウムの吸収を妨げます。製品の裏の成分表示表をチェックする習慣をつけてみてくださいね。
グリフォサートなどの除草剤(農薬)はマグネシウムをキレートし、体外へ排出させてしまいます。
家庭用除草剤(ラウンドアップ)も吸い込んでしまうと、一部が細胞内に入り込んでしまうため、尿から体外に排泄されないで残留してしまいます。
マグネシウムは非活性ビタミンDを活性型に変換するのに必要なため、ビタミンD補給時にはマグネシウム摂取が必須です。
ビタミンDを補給時には、良好な比率でビタミンKも同時に摂取することも重要です。骨を作るために必要なオステオカルシンは、ビタミンKがないと働くことができないからです。
サプリメントで補充したビタミン、ミネラルはペアになって働くビタミン、ミネラルもサプリメントで同時に補充することがサプリメントを上手に使うコツです。
カルシウム単体でサプリメントを摂取しないことが最も重要!!
歯科は虫歯にばかりフォーカスしがちですが、体の中から虫歯や歯周病、歯の破折を見ていくことも大切です。
美容と健康のために『腸活』を頑張っていても、腸はあくまでも出口であって入口ではありません。
腸は消化管の下流です。
川の流れのように、下流の汚染は汚染部よりも上流に原因があるものです。
口腔(口の中)は消化管の最も上流です。
口腔を無視して腸活は成り立たないです。
高血圧の方はミネラルバランスが良くない。
骨の代謝が良くない方もミネラルバランスが良くない。
ミネラルバランスが悪い方は歯石が溜まりやすい。
保健室のように、メンテナンスに
『デンタルサロンナチュール銀座』を使っていただけると幸いです。
ミネラルバランス大事です!
Mg マグネシウム大事です!
デンタルサロンナチュール銀座では、口腔内の精密検査と同時に栄養状態を調べるための血液検査等も行っております。
今の自分の体の中はどうなっているのでしょう?
数値が平均値内にあったら大丈夫というのは、ちょっと違うかもしれません。
詳細は初回無料のカウンセリングをご予約ください。
各種メニューのご案内が可能です。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。
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