2005年に米国科学アカデミー紀要(医学雑誌)でビタミンCを高濃度で点滴をすると抗癌剤と同じ効果があると発表され、2006年より急速にアメリカで広まりました。注射用蒸留水に各種ビタミンとミネラルを調合した点滴を50分から120分かけて点滴します。組み合わせや内容には点滴医療の知識が必要です。

高濃度ビタミンC点滴4つの効果

1.免疫力向上
様々なウイルスを撃退するインターフェロンの生産を促し、免疫機能向上させる作用があります。
花粉症対策、風邪の予防や疲労回復効果、『なんとなく調子が良くない』時の改善に期待ができます。

2.抗老化
アンチエイジングに不可欠な抗酸化作用、活性酸素を除去し病的な老化を予防します。

3.美白、美肌
ビタミンC は肌が黒くなる様々な過程で阻害作用を発揮し、さらに既に黒くなった肌を白く戻すように働きます。シミ、そばかす、ニキビ痕などの色素沈着に対して美白効果が大いに期待できます。

4.抗がん
高濃度ビタミンCは、がん細胞だけを選択的に破壊します。ビタミンCは自分が酸化されることで強烈な抗酸化作用を発揮し、その時大量の過酸化水素を発生します。正常な細胞は過酸化水素を中和するカタラーゼという酵素を持つのですが、がん細胞にはこの酵素が無いため中和できずに死んでしまいます。そのため抗癌作用が期待できます。

なぜ点滴なのか?

食べ物やサプリメントなど、口からビタミンCを取る場合の限界は1日23gのビタミンCと言われています。それだけの量を飲んでも血中濃度は2mg/dl以上は上がらないとされています。高濃度ビタミンC点滴の場合は点滴で直接血中に投与するので、ビタミンCの血中濃度を100mg/dl以上にすることができます。高濃度ビタミンC点滴では、身体中の細胞がビタミンCを満遍なく補給して充すことが可能です。

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高濃度ビタミンC点滴療法の副作用

副作用はほとんどありませんが、まれに胃のむかつきや枯渇が現れることがあります。
対策として次のことを推奨しております。
●空腹で点滴を受けない
●野菜ジュース、飴などの捕食
●点滴中こまめな水分補給を促す
●状況に応じて点滴速度の調節を遅くする

高濃度ビタミンC点滴禁忌
1G6PD欠損(低下)症
2活動性心不全
3高度の腎不全、透析

※当院では初回は必ずG6PD欠損に対する検査を行います。